2015.02.03【日译中】さよなら妖精96

夏侯燕 (ツバメ) 译犹未尽
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发表于:2015-02-03 11:00 [只看楼主] [划词开启]

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 一九九一(平成三)年六月五日(水)

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1991年(平成三年)6月5日(周三)


 予報は当たり、雨は三日日の午後にようやく上がり始めた。放課後、帰り支度を進めていたおれのもとに白河が来て言った。

「マーヤ、来るって。万智も行くけど、守屋くんはどうする?」

气象预报很准,雨势在第三天的下午终于开始停歇。放学后,我准备收拾书包回家时,白河来找我说。
“玛雅说她要来。万智也要去,守屋你呢?”


 行くときにはおれも同行するものだとすっかり思い込んでいたので、そう訊かれると言葉に詰まった。行きたいなら行きたいと言えばいいものを、つまらぬ見栄が邪魔をしてつい妙な言い方になってしまった。

我一直以为要去的时候我当然也会同行,所以听她这么一问,反而不知该说什么。明明想去的话老实说想去就好,我却因为无意义的面子问题,拐弯抹角地回答道。


「そうだな。暇だし、行こうかな」
 白河はおれのそんな挙動不審に気づきもしなかった。

「そう? じゃ、少し待っててね」

“这个嘛,反正我有空,就去吧。”
白河完全没有发现我可疑的举止。
“是吗?那要等她一下哦。”


 待っている間に、文原のクラスを訪ねた。ホームルームが長引いたのか、教室内にはまだ大勢が残っていた。文原はいるかとうかがっていたら、ちょうど出てきたのでつかまえ、訊いた。

「マーヤが来るそうだが、お前はどうする?」

在等待的这段期间,我到文原班上去找他。好像是班会延长了,教室里还有很多人。我正在看文原在不在,他正好出来,我就抓住机会问他。
“玛雅要来,你去不去?”


 文原はぴくりと眉を動かし、ほとんど考える間を置かずに答えた。
「遠慮しておく」
「そうか」

「マーヤさんによろしく伝えておいてくれ」

文原微微挑了一下眉毛,几乎不假思索地回答。
“我就不去了。”
“是吗?”
“代我向玛雅问好。”


 もともと先の日曜に文原を誘ったのは、男一人では体裁が悪いからというだけの理由だった。放課後の、墓地見学なる奇妙なイベントに文原が付き合う義理はいっかなない。おれも、無理に勧めることはしなかった。

上个星期天我找文原一起去的原因,本来就只是因为光我一个男生不太方便而已。放学后去参观墓地这种诡异的活动,文原完全没有作陪的义务。我也没有硬要邀他。


 自分の教室に戻ると、窓辺に太刀洗がもたれかかっていた。自分の肩越しに外を見ている。近づくと、気づいているという印に視線をちらりとおれに向けたが、口は開かない。こちらから声をかけた。

我回到自己的教室,发现太刀洗就靠在窗边,扭着头看外面。我一靠近,她瞄了我一眼,表示她看到我了,但并没有开口。是我主动叫她。


「聞いてるか」
「マーヤのことでしょう。聞いているわ」
「なにか用なのか」
 ようやく太刀洗は顔を正面に戻した。
「用? ああ、ないわ。ただ、わたしの教室からだと校門が見えないの。マーヤを待つには、ここのほうがいいと思ってお邪魔してるだけよ」

「そうか」

“你知道了?”
“你是说玛雅吧。知道了。”
“有事找我?”
太刀洗总算把脸转过来面对我。
“有事?哦,没有。只不过从我的教室看不到校门口。我想如果要等玛雅还是这里等比较好,就来打扰了,如此而已。”
“是么”


 おれも窓辺に立ち、校門を注視するのではなく街並みを眺望した。白と灰色、とうに見飽きた景色だった。

我也站在窗边,但没有注视校门,而是眺望街景。白与灰,一片早已看腻的景色。


 ただ黙って待つのも退屈なものだ。なんとはなしに、訊いてみた。
「きょう、行くんだろう」
 太刀洗は、少し眉をひそめて答えた。
「そのつもりよ。だから待っているんじゃない」
「そりゃそうなんだが」
 歯切れの悪いおれに、太刀洗はなにか勘が働いたらしい。
「悪いかしら」

「悪いなんて言わない。ただ。思っていたより付き合いがいいみたいだから」

光是默默地等也很无聊,我漫无目的地问。
“你今天会去吧。”
太刀洗微微蹙眉回答说。
“对呀,所以才在等不是吗?”
“说得也是。”
对于我的欲言又止,太刀洗似乎察觉到什么。
“不行吗?”
“我没说不行,只是在想,你好像比我想像的更合群。”


 太刀洗の愛想のなさは折り紙つきだ。白河がマーヤのために道連れを買って出るのは別に不思議でもないが、太刀洗が放課後にそういうひとのいいことをするのはそぐわない。もう少し突き放した感じが太刀洗だと思っていたので、先の日曜日から多少意外には感じていた。

太刀洗不爱搭理人是有证明书的。白河肯当玛雅的伴游不足为奇,但太刀洗放学后会做这种善解人意的事,实在跟她不太搭调。我以为太刀洗会更与人保持距离,所以自上星期天起,我或多或少感到意外。


 すると太刀洗は微笑した。
「あら。わたしだって、友達と遊ぶのは楽しいのよ」
「その割には、普段はそうでもないようだが」

「わたし、友達少ないから」

结果,太刀洗露出微笑。
“哎哟,我也喜欢和朋友玩在一起呀。”
“可是你平常却看不出来。”
“因为我朋友少啊。”


 言い方と身振りで、それはおどけだとわかる。
 窓辺から離れ、おれは手近な机にもたれかかった。
「友達か。女の目から見ると、マーヤはどのへんがいいんだろうな」
 何気ない発言だったが、太刀洗はふいとそっぽを向くように、視線を窓の向こうに戻してしまった。
「どのへん? わたし、ここがいいからと思って友達を作ったことはないわ」

 それは、そうだ。おれは小指で鼻の頭を掻いた。

从她的说法和模样,看得出她在开玩笑。
我离开窗户边,靠在旁边的桌上。
“朋友啊。从女生的角度来看,玛雅好在哪里?”
这是我无心的发言,太刀洗却像甩过头去似的,把视线转回窗户的另一端。
“哪里好?我从来就不是因为别人哪里好,才跟人家做朋友的。”
说得也是。我以小指头搔搔鼻尖。


 マーヤを待つといっても、それほどは待たなくて済んだ。マーヤは放課になる時刻に学校に着くよう見計らって「きくい」を出たのだろう。来たわ、という太刀洗の声で立ち上がって校門辺りを見ると、下校していく生徒の流れに逆らってマーヤが早足にやってくるのが見えた。初めて会った日、マーヤは日本を暖かいと評したが、実際ユーゴスラヴィアは日本より寒いのだろうか。それとも単にマーヤ個人が暑がりなだけかもしれないが、マーヤが着てきたのは一目で夏用とわかるカットソーだった。ちなみに制服は六月の頭に衣替えになっているので、おれたちが着ているのは白のカッターシャツだ。

虽然说是等玛雅,但我们并没有等太久。玛雅一定是算准了在放学时分抵达学校,才离开“菊伊”的。听到太刀洗说来了,我站起来往校门口一看,看到玛雅和放学的学生们逆向快步走来。见面的第一天,玛雅便说日本很暖和,那么南斯拉夫实际上一定比日本更冷,或者,也许纯粹只是玛雅个人怕热,她穿着一件一看就知道是夏天穿的套头衫。提到服装,我们的制服在6月初换季,所以我们现在穿的是白色的衬衫。


 鞄を取って階下へ向かう。白河は外で待っていた。

我们拿着书包下楼。白河在外面等。


 雨の翌日ということで、じとりと毛穴を塞ぐような湿り気は日曜と同じだが、風が出ている分きょうのほうが幾分過ごしやすい。しかし急いで来たからなのか、藤柴高校に着いたマーヤのひたいには汗が浮いていた。マーヤはそれを、蒲公英が縫い取られたハンカチで拭き取った。その蒲公英で思い出したのだが紫陽花のほうはどうしたろうと思ったら、マーヤはきょうもバレッタを着けていてくれた。そういえば、白河に言われたのにおれは太刀洗になにも贈っていない。しかし考えれば太刀洗が贈り物を欲しがるはずなどないのだった。

因为昨天是雨天,所以沉闷得简直会塞住毛孔的湿气和星期天那天差不多,但因为有风,今天稍微好过一点。然而,玛雅可能是赶着来藤柴高中,所以额头冒着汗珠。她以缀有蒲公英刺绣的手帕拭乾汗水。看到蒲公英我才想起不知道绣球花怎么了,结果玛雅今天也夹了发夹。说到这里,白河明明交代过,我还是没有送太刀洗任何东西。但仔细一想,太刀洗不可能会想要礼物的。


 おれと太刀洗と白河を見て、マーヤは首をかしげた。
「ふみはらさんは?」
「ああ。行かないそうだ。よろしくと言ってたよ」
「んー。残念です」
 今度はひとの流れに乗って学校を離れ、司神社を目指す。司神社までは大体十五分といったところ。司神社から例の山までは、五分とかからないだろう。
看到我、太刀洗和白河,玛雅歪着头。
“文原呢?”
“哦,他说他不去,要我跟你问好。”
“唔。真可惜。”
这次,我们随着人潮离开学校,前往司神社。走到司神社差不多要花15分钟,而从司社神到那座山,大概不到5分钟吧。

分类: 日语

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