Alice mare (アリスメア)
【著】△○□×(みわしいば)
手打搬运 请勿随意转载
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「先生……また、こんな所で寝てる。風邪引いちゃうよって、前にも言ったのに」
“老师……你又睡在这种地方。明明我之前都跟你说过这样会感冒的了”
少しだけ頬を膨らませたチェルシー君が、僕の体を揺さ振っていた。体を起こし辺りを見回しながら、記憶を辿る。……どうやら僕はまた図書室のソファで、寝てしまっていたらしい。
Chelsy微微鼓起腮帮子,摇晃着我的身体。我支起身子,一边看向周围一边回忆着。……我之前好像是在图书室的沙发上睡着了。
「あはは……ごめんね、一応注意してるんだけど。いつのまにか寝ちゃうな」
“啊哈哈……对不起、虽然我有留心,但还是会不小心睡着”
「もう!今の季節は、夜と朝とで気温の変化が激しいから気をつけなきゃ……あっ、先生、これ、手帳」
“真是的!现在这个季节,早晚温差很大,必须得注意……啊、老师、这本日记”
今、思い出したように慌ててポケットの中を探り、朱色の手帳を僕に手渡す。
Chelsy像是刚刚想起来似的从口袋中摸出一本朱红色的日记本递给了我。
「じゃあね、先生。もう寝る時間だから……先生も、ちゃんと自分の部屋で寝ないとダメだよ!」
“老师再见。快到就寝时间了……老师也必须得回自己的房间睡哦!”
彼女は重そうな瞼を擦りながら、僕に注意をする。その後、図書室から出て行く時にも僕の方を何度も振り返り、自分の部屋で寝るようにと繰り返し言い放つ。
Chelsy揉着沉重的眼皮,对我提出忠告。之后离开图书室的时候,她也回过头来看了我好几次,提醒我要在自己房里睡。
「わかってる、ちゃんと寝るから。おやすみ、チェルシー君」
“知道啦、我会回去睡的。晚安、Chelsy”
彼女は僕の言葉に、ようやく納得した顔をして「おやすみなさい」と挨拶を返した。そのまま、ゆったりとした足取りで自分の部屋へと戻って行った。
听到我的话,她露出满意的神色回了句“晚安”。然后,她便迈着不紧不慢的步伐,回自己房间去了。
一息ついて、彼女の事についてまとめてみる。彼女は自分の祖母の家へと薬を貰いに定期的に通っており、母親は寄り道をしないように、と注意喚起していた。
换了一口气,我开始整理关于她的事情。她定期会去外婆家取药,她母亲嘱咐她不可以中途去其它地方。
しかし、あの日はお花畑で花を摘んでいたらしい。その途中で、知らない男性が彼女に放し掛けてきた。彼女も最初は警戒したが、話をし、手を繋いだ時には悪い人ではないと感じたという。きっと、仕事の関係で父親とはあまり会ったり触れ合ったりする事が出来なかった寂しさが、そう感じさせてしまったのだろうか。
但是那一天,她好像在花田里摘了花。途中有一位陌生男子来和她搭话。一开始她十分警觉,但在说过话拉过手之后,她感觉那名男子并不是坏人。她父亲由于工作原因很难与她接触见面,她一定很寂寞吧,所以才会有这种感觉。
その後、その男性は薬を買いに彼女の祖母を尋ねたいと言った。ただ、男性は普段街で生活をしていて森に入った事が無く、迷ってしまっていたらしかった。チェルシー君はその話を聞いて、彼女の祖母の家へと一緒に行く事を決めたと言う。
在那之后,那名男子说他想要找她外婆买药。但因为男子平时生活在镇上没来过森林,所以迷路了。Chelsy听了他的话,便决定要带他一起去外婆家。
男性が彼女の祖母を襲い、薬を強奪しようとしたという所が妙に引っかかる。最近、似たような事件が多発している。今回の場合、その犯人から詳しく話は聞けないが……。
那名男子袭击了她外婆,想要抢劫草药。不知为何这一点让我特别在意。最近发生了很多类似的案件。但这次没法从犯人那里听到详细的说明……。
「……もう少し、資料を集めて調べる必要があるな」
“……还需要再收集些资料进行调查”
一度背伸びをして、僕はもう一度目の前にある机へと向かった。
我做了个伸展,再度转向眼前的书桌。
◆Chelsy。
本帖来源社刊
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